ヒナタ登場。
陽「ただいま……。あ、父さん。出かけるの?」
父「ああ……」
陽「また研究所?」
父「まあな……」
陽「……晩飯は?」
父「いや、いらん。二人で食べなさい」
陽「あっそ」
父「……」
 父はける。

陽「……ばかっ。あんたがそんなんだから! ……!」
静「ただいまー」
 ヒナタ、深呼吸。
陽「ああ、お帰り、シズカ」
静「お父さん、また出かけたの?」
陽「……あぁ……。晩ご飯、何がいい? 好きなの作るよ」
静「……カレー」
陽「またか? ……わかった。……いつも、ごめんな」
静「! お兄ちゃんのせいじゃないよ!」
陽「……あんな父親で、ごめんな」
静「あの人は……一人じゃ生きていけないから……」
陽「父さんがあんなんだから! ……母さんも出てったんだっ」
静「だめだよ。お父さんのこと、そんな風に言っちゃ」
陽「なんでだよ!」
静「だってっ……私達のお父さん、だから」
陽「あんなの父親なんかじゃねえ!」
静「お兄ちゃん……」
陽「当たり前だろ!? 母さんや俺達を放っておいて、あんな……〈妖精〉なんかの研究に年中没頭してるようなやつ、父親でも何でもねえよ!」
 ヒナタはける。

静「お兄ちゃん!」
静「……でも、でもね、お兄ちゃん。お父さんね、あの〈妖精〉を見つけてから、毎日生き生きしてるんだよ……」

× × ×
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