ある冬の ある寒い日でした。
 
  雪は しんしんと積っています。
  暗い空には満月。
 
 あるところに、とても冷え切った、小さな小さな 三毛猫が
 やはり 小さな小さな路地を 歩いていました。

  三毛猫は、こごえながら
 延々と続いているかのような、しかし 小さな小さな路地を
 よろめきながら まっすぐ 歩いていました。

 三毛猫は 歩き続けます。

 ふと、はるか前方に 
 チカチカとしたものが見えた気がしました。
 三毛猫が よぉく目をこらしてみると、
 それは 小さな明かり でした。
 三毛猫は その明かりの場所で温まろうと思います。
 
  明かりへ向かって 進みます。

 そばまで行ってみると、
 明かりは 小さな建物からもれていました。
 入口の扉は閉まっています。
 三毛猫より、はるかに大きな扉です。
扉の前で、三毛猫は 倒れてしまいました。
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