4-1

タンタンタン。コトコトコト

暗い暗い海の中。

深い深い森の奥。

遠い遠いあの向こう。

冷たい冷たい不幸の荒野。

置いていかれる。気づくのはいつも終わった後

***

―― で、売店にて特定のお守りを購入し、外から見えない所に所持。懐中電灯を左手にぶら下げ、満月以外の日の夜に行うこと……。月は――あぁ、私が死んだ日が、満月だったなぁ……

―― おーはーよーぉ! て言っても、下界は夜なんだけどねぇ

! お、おはようござ、こ、こんばんは、です

…… 降りる準備、しているのね

しなければならないことなので

ねぇ。私、生前のあなたを知っているんだよ?

……。さすがですね、神様は

あなたは、何も言わないのね

何か言ったら、変わりますか?

さぁ。それこそあなた次第よ

……出かけますので、これで失礼させて頂きます

ちゃーんと分かるからねぇ。私が合格って言うまで達成にはならないぞー

(エマはける)

……。ま、最初はこんなもんよね――

謹啓、ウー様の来訪と、つつしんで歳徳神に申し上げるとして、謹言

御苦労さまです。ウーちゃんが?

はい。御待ちにはなられないと思いますので、すぐに来られるかと……

(派手な音)

ウィーウィ。よぉ、久しぶりだな、クシ姫! 会いたかったか? 会いたかったぜ! 最愛の友よ

久しぶりね。会えて嬉しいわ。我が友よ。今度はどこへ行ってたのかしら?

ちょっとアイルランド方面にね。丘の様子を見てきたのさ。なーんにも無くなってたよ。お前は相も変わらず美しいな。かっさらってやりたくなるよ

相変わらず君もワイルドね。人妻なんて趣味が悪いわ

ウィ、ほんとに強情な女だなぁ。そんなお前も魅力的だがな

使い古された廃れ文句じゃ、私は何も感じないわよ?

ん、そりゃそーだな。手の届かぬ高嶺の花よ

ふふ、でも、会えて嬉しいのは本当よ?

感謝感激。感動のあまり耳を疑うよ。くく、ボクも会いたかったよ

(咳払い)
両人とも、その辺で

おーこわ。クシ姫、また今夜にでも

えぇ、待ってるわ

姫! ウー様も!

やーん。陽炎ちゃんが怒ったー

ところで、今そこでなーんかやたらドヨドヨした空気背負った子とすれ違ったんだけど……

あぁ、ちょっと訳ありっぽくてね。御遣いを頼んだのよ

っぽい? なんだ、ちゃんと話し聞いてないのか?

向こうがきちんと話さなかったのです。クシ姫に非はありません

ふーん……。そうだ姫、一つこの件は手伝ってやるよ。もちろんボランティアじゃないさ。取引だ。代わりに――(耳打ち)

それは…… まぁ、それもありかしら。うん、いいよ。いい商売するわね



***

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