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(捜しながら登場)
女王様! 女王様は何処(いづこ)に!?

(赤の女王登場)
何事ですか、騒々しい

あぁ、女王様。ただ今隣国の王子様より先日の催し物(もよおしもの)の感謝状が届けられまして

まぁ、というと……あの美しい宝石を下さった方ね

ええ、そうです、そうです。立派な石でございました

けれど従者よ?

はい女王様。何より美しいのは我らが名主(めいしゅ)、赤の女王

そう、私は気高き舞姫(まいひめ)、赤の女王

頭上に輝くは金の冠。いかなるものもかすむ輝き

そんな王冠を持つ私に、諸外国(しょがいこく)からの贈り物は数知れず

真紅(しんく)の女王の美貌(びぼう)に惚(ほ)れた腫(は)れたの縁談の山

けれど私は赤の女王

国を治める我らが名主はいかなるものにも縛られない

さあ、従者よ。王子からの手紙を読んで頂戴(ちょうだい)!

はい女王様。コホン――。

 (場転)
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