花も微笑む暖かい日
風も微笑む清らかな日

小さな君に出会ったんだ

それは小春日和でした


小さな虫がどこかで跳ねた
あの蝶が好きな花はなんだろう
神社の桜が葉をゆらす
あの小鳥の名はなんだろう

毎年巡る季節は
15回繰り返した春と同じで
いつもの日常が
普通に過ぎて行くんだと
通り過ぎるんだと

わくわくしてるんだ
安心できる世界は簡単で
単純で
面倒で
でも不可解で
小さな物語が
私のタカラモノ

ごらん
影が見える
遠くて近くてやっぱり遠くて
誘うように揺れているんだ

花も微笑む暖かい日
風も微笑む清らかな日

小さな君に出会ったんだ

ちっぽけなかばんの私
大きな瞳の君

それは春風のいたずらでしょうか


フタホシテントウムシを見つけた
去年よりたんぽぽが多い
庭のキンカンが実をつけた
つばめの子が飛んでいた

今年も巡る季節は
訪れた16回目の春はまるで
ひとつの煌めきを連れてきたよ
ほら目が合った
やっと会えたね

わくわくしてるんだ
ゆれる世界は不安定で
脆くて
真っ白で
でも広大で
小さな勇気が
私の一歩

ごらん
未来は真っ白だ
線路も道しるべもないけれど
足跡は創っていけるんだ

花も微笑む暖かい日
風も微笑む清らかな日

小さな君に出会ったんだ

私の見えない首輪
君の赤い小さな首輪

それは

ひらひらと
桜舞い散るあの場所で
わくわくしてたんだ
君に会えるこの日を
わくわくしてるんだ
君に会えたこの瞬間

私には息苦しいこの世界だけど
君には広すぎるこの世界だけど
私たちは会えたんだ

16回目に訪れた春は
香るそよ風は
真っ白で不安な明日に
確かに光る輪を運んだよ

わくわくしるんだ
花も微笑む暖かい日
風も微笑む清らかな日

小さな君に出会ったんだ

それは小春日和でした

スポンサードリンク


この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。